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2017.07.28(Fri) COLUMN

【Fit in.】Shopping Addiction~本当に着たい服がわからなくなった女~

 

洋服に関心があるかないかは、自己成長への意欲と自分のことをどれだけ気に入っているかで変動する。

一見敷居の高いように見えるオシャレではあるが、実のところ背伸びをしてわざわざ高い服を選ぶ必要はない。

いかにセルフイメージができているか、それに尽きるのだ。

どれだけ高価な洋服やアクセサリーを身に纏おうが、着用する人間の空気が衣類に及ばなければ宝の持ち腐れ。

その逆も然り。

大衆向けのファストファッションであっても、自分に見合ったアイテムであれば、周りからの評価は及第点を超えてくる。

『Fit in.』

似合わない服を着ていることほど滑稽なことはない。

 

 

《値段に比例したストレスの捌け口》


 

NAME:アイサ

AGE:29

WORKING:看護師

 

アイサは、これまで都内の病院を2度ほど移り変わって来た。

看護師の仕事は、とにかく激務で、人手不足で担当している患者は日に10人にものぼる。

さらに日勤・準夜勤・夜勤と3つに区分された勤務時間は、非常に不規則な形態で、たまの休みもロクに休むことはできない。

それでも20歳に専門学校を卒業してそれから9年間働いて来た職種を今更急に変えることはできない。

「再来月には絶対にやめてやる!!」

高校からの親友であるユウリに院内での多忙な日々をグチりながら、エイヒレにガブリと喰らいつく。

月に2度、アイサのシフトの都合に合わせて毎度飲屋街へと足を運ぶ。

彼女にとって溜まりに溜まったフラストレーションを解消する数少ないオアシスである。

ユウリも彼女の多忙さについては重々承知なので、親友のリフレッシュのためにと毎月予定をおさえてある。

乾杯が終わればまずはお互いの近況報告から始まる。

彼氏の態度が急変しただの、このあいだのバーで出会った男がしつこいだの、あらかたのメンズ状況をシェアしていく。

徐々にお酒がすすむと仕事の話へと変わるわけだが、患者の話や看護師長の話をし始めると、あとはもうお決まりのパターンだ。

「鈴木さんはどれだけ親身にしても文句しか言ってこないのよ」

優しく介抱してあげても、患者から返ってくるのは罵声なんてことは、看護師の世界でよくあることだ。

現在は西東京のはずれにある病院で働いているアイサだが、業務量は以前勤務していた大病院とさほど変わらない。

患者からのクレーム、看護師長や主治医からの圧力、四方八方から板挟みにあっている状況で、毎週気がどうにかしてしまうほどのストレスに苛まれている。

とは言っても、自分には看護の仕事しかないし、20代も終わりに差し掛かる今の年齢では、新しい職種へと転向するのもハードルが高すぎる。

そうなると選択肢は一つ、仕事は続けながら他のことで鬱憤を晴らすしかない。

もはやアイサにとってのナースでもあるユウリとの飲みは生活に欠かせない憩いの場ではあるが、彼女にはもう一つストレス解消法がある。

仕事は上司から要求されるよりも一歩早いタイミングで完結させ、患者への気配りも院内では随一のアイサ。

それが高じて一昨年から主任看護師へ昇進している。

幸い財布の余裕はそこらへんのサラリーマンよりもあるわけなのだ。

結果、蓄積された精神的悪玉菌を吐き出すために、アイサは毎週のように洋服を買い漁り始めた。

給与がない頃から休日には必ずウィンドウショッピングをするほど、洋服が大好きな彼女。

特にコレと言った趣味がないアイサにとって、買い物はストレス発散でもあり、娯楽でもある。

ピックアップする洋服はもちろんデザインも視野に入れているわけだが、ここ数ヶ月は比較的販売単価の高い地域へ足を運ぶ傾向にある。

決まって赴くショッピングエリアはないが、代官山や青山などだ。

理由は、レジで会計を済ませた時に金額が高いと、爽快な気分を感じるから。

 

〜Shopping Addiction=買い物依存症〜

 

PART II


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